日鉄鉱業株式会社

鉱石部門

石灰石の国内自給率100%を支える鉱石部門

当社の鉱石部門の主力商品は石灰石です。石灰石は、何億年も前に海底に堆積したサンゴ類などの海中生物の骨や殻が、長い年月をかけて岩石となり、地殻変動によって陸地に隆起したものといわれています。

この石灰石は、資源小国といわれるわが国において自給率100%を誇る地下資源であり、国内年間生産量は1億2千万トンにものぼります。

当社グループは、国内最大規模を誇る鳥形山鉱業所(高知県)をはじめ、尻屋鉱業所(青森県)、大分事業所(大分県)など全国各地に石灰石鉱山を有しており、業界トップクラスの年間約2千4百万トンの石灰石を生産し、国内の鉄鋼メーカーやセメントメーカーなどに販売するとともに、一部はオーストラリア・台湾等の海外へも輸出しています。

切羽内作業風景
鳥形山貯鉱場
船積

石灰石の主成分は炭酸カルシウムであり、その特性を活かし、鉄鋼・セメントといった国を代表する素材産業において必要不可欠な主・副原料として使用されています。

また、その他にも土木・建設用の骨材、発電所・ごみ処理施設などにおける脱硫材、アスファルトの充填剤、肥料、飼料、ガラス、製紙、製糖、薬品、食品などその用途は多岐に亘っており、石灰石は我々の日常生活に密着した鉱物資源となっています。

さらに当社は、全国各地に採石所を開設し、各種骨材を日本全国のユーザーに供給しています。

当社は、これらの広範なユーザーに対し、徹底した品質管理と長年に亘り蓄積した技術を駆使して、多様なニーズに応えていくとともに、新規用途の開拓にも取り組んでいます。

商品開発

資源会社として、鉱物資源を活かした商品を開発

当社の鉱石部門では、資源会社として培ってきた技術力を発揮し、鉱物資源を活かした商品開発にも取り組んでいます。

主な商品といたしましては、水酸化アルミニウムや炭酸カルシウムなどの無機粉体を主原料とした、無機質紙(難燃紙・タンカル紙)があります。この無機質紙は主に難燃性建材や断熱ボード用途等に広く利用されています。その他、白色石灰石、生石灰、高純度シリカ、紙製靴中敷「アシート」などの販売及び各種粉体事業なども展開しています。

また、従来からの営業取引関係を活かし、船舶燃料としてのA・C重油及び潤滑油の販売、さらにはENEOS(株)の特約店として各種産業向けに燃料油をはじめとする石油製品、輸入石炭、コークス、LPG等の販売を行っています。

当社では、今後も総合資源会社としてあらゆる資源に携わり、日本の産業を根底から支えてまいります。

環境への取り組み

尻屋鉱業所

当社は、自然環境や地域との共存共栄が鉱山業として事業の存続に必要不可欠なものと考え、地域社会と協調を図りながら、公鉱害の防止・環境負荷の低減など、地球規模での環境保全に積極的に取り組んでいます。

1998年度からは、地球環境保全活動の一環として国際環境管理規格であるISO14001規格の認証取得活動を開始して全ての鉱業所において同規格の認証を取得し、環境に配慮した活動を日々進めています。

各事業所では、地球環境に優しい企業を目指し、地球温暖化対策を推進するための環境負荷低減項目として省エネルギー目標を掲げて環境管理活動を実施し燃料及び電力の節減に努めています。さらには循環型社会への転換に対応すべく各事業所において資材や水、電気、燃料を大切に使い廃棄物の削減に取り組んでいます。

また、長年地下に親しんできた鉱山会社として、その知識と経験を活かし、地質・物理探査、岩盤力学、水理水文に関する地球科学の先端をいく各種技術開発にも進出しています。

これからの企業活動には、地域環境はもとより地球環境問題への取り組みが不可欠であり、今後も各事業所において省エネルギー、省資源をはじめとする環境に配慮した事業活動を推進してまいります。

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