フィールドは、地球全体

最初のフェーズである「探す」を担当する部署は、本社の資源開発部です。その目標は「開発できるかもしれない鉱山や鉱物を見つけること」。国内外を問わず、開発できる可能性がある場所へ実際に足を運んで調査し、持続的な採掘と安定した資源供給ができる鉱山の発見を目指しています。そのためには、時代に応じて需要が見込まれる鉱物を正確に把握し、適切な地質調査を行う必要があります。1990年代から調査を開始し2003年に操業をスタートした、南米・チリ共和国の「アタカマ鉱山」は、その好例。同鉱山では今なお銅鉱石の出荷を通じて増大する銅需要に対応しており、社会基盤の安定に貢献し続けています。

最後に頼るのは、自分の目と足

私たちは鉱山や鉱物を調査する際、何より「自分たちで確かめること」を大切にしています。調査に際しては、最初に論文や文献、リモートセンシングなどの情報を参考に目的の鉱物や鉱脈の場所を見つけます。その後、鉱物や鉱脈がありそうな場所へ実際に足を運び、自らの目で見て確認するのです。「百聞は一見にしかず」を地でいくこの方針は、国内外の場所を問いません。また、主に当社社員が自ら地質調査を行うことも大切にしており、学生時代に学んだフィールドワークの知識を活かせる職場だといえます。

Point
「探す」のポイント

01

文献調査、リモートセンシング調査
私たちは、世の中に出回っている地質図やリモートセンシング調査の結果をもとに、世界各地から有望地を見つけています。特に、石灰石と銅鉱石に注目しており、石灰石は国内や東南アジアを中心に、銅鉱石は現在拠点があるチリ共和国や東南アジアを中心に、それぞれ情報収集しています。

02

権益確保(試掘権)
調査は、いつでもどこでも自由にできるわけではありません。車を運転するために免許が必要であるのと同じように、探鉱のような地質調査を行う場合は、「試掘権」という調査するための鉱業権を取得する必要があります。また、試掘権も運転免許と同様に期限があります。調査が長引く場合は、定期的に権利を更新することも重要です。これらの権利を確実に保持することも調査を行う上で大切な仕事です。

03

地表調査
文献調査等で有望地を見つけたら、実際にその場所へ足を運んで地表調査を行います。まずは、岩石の試料収集や走向傾斜の記録をすることで、対象となる鉱物が地下に存在するかどうかを予測します。この調査では未開の山を歩くことが多いため、急な傾斜の崖を登ったり川の中を進んだりするなど、かなりの体力が必要です。この点は、大学生のフィールドワークの授業に似ているかもしれません。

04

物理探査、ボーリング調査
地表調査を通じ、地下に目的の鉱物が存在する可能性があると判断された場合、空中や地表から電気や磁気の探査を行います。これにより、地下の鉱物の導電性や磁性などを調査します。もし有望な結果が得られれば、いよいよボーリング調査が行われます。実際に地下深く数十メートルから数百メートルの穴を掘り、地下の試料を採取して、対象鉱物の賦存状況を最終的に確認します。一つの場所だけでなく複数の場所で穴を掘り、幅広い範囲で求めている品位の鉱物が存在するかを調査します。
Jobs
「探す」で関わる仕事