取引先の手によって加工され、
暮らしを支える

当社は、取引先の求める品位・数量・納期の製品を提供することにより、資源の安定供給に貢献しています。製品は取引先の手によって加工され、様々な形で私たちの暮らしや社会に「役立てる」ことにつながっています。当社の代表的な製品である石灰石や銅鉱石は、主に「B to B」つまり「対企業向け」に販売されています。いわば産業の最上流から天然資源を供給し、それが次の販売先やその先々の多様な産業へと広がっていき、やがて生活に「役立てる」ことができているのです。例えば、石灰石は鉄鋼メーカーやセメントメーカーへ販売され、私たちの生活に不可欠な道路やトンネル、橋などのインフラに使用されています。また、銅鉱石は加工されることで「電気銅」となり、需要が増大している電線や伸銅メーカーに販売されています。

築いた信頼関係を大切に、
事業を成長させていく

当社の主力製品である鉱石の生産量や販売量は、年によって大幅に変動することはありません。需要は一定程度安定しており、その需要に応えるために、鉱山の運営や原料の調達を通じて生産と販売を一体化させ、資源の安定供給を実現しています。こうした環境のもと、当社は取引先の要望に応じた生産と販売を長年にわたり行ってきたことにより、確固たる信頼関係を築くことができました。これからも、限りある鉱山の生産能力や原料の調達能力を最大限に活かし、事業を通じて人々の生活に貢献しながら、取引先との信頼関係を継続することを大切にしていきます。

Point
「役立てる」のポイント

01

(石灰石)安定供給
当社と取引先との関係は長年にわたる信頼関係に基づいて築かれており、「日鉄鉱業なら安定的に供給してくれる」と信じて注文して下さる取引先もいます。そのため、自然状況や社内事情(設備の故障など)にそれほど左右されることなく、決められた生産能力の範囲内で資源を安定的に供給することが重要であり、そのための環境作りも行っています。例えば、ある鉱山で問題が発生し、予定どおりに取引先へ鉱石を供給できない場合は、当社が保有する別の鉱山から代替出荷するなどして、全社一丸となって安定供給の責任を果たすこともあります。こうした安定供給を目指す努力は取引先との信頼関係を継続させるだけではなく、日本の重要な産業の停滞を防ぐためでもあります。

02

(石灰石)市場調査
石灰石の販売は「役立てる」フェーズのみならず「掘る」「加工する」といった各フェーズの社員と連携することが大切です。取引先の工場や事務所へお伺いし、「石灰石の注文が今後どの程度増えるか」「納期はいつなのか」「どのような品位が求められるか」など、短期または中長期的な石灰石需要の動向を把握し、当社の生産計画に反映させる必要があります。需要動向を踏まえて「掘る」「加工する」といった各フェーズの社員と協議し、鉱山の採掘状況やプラント設備の稼働状況などを総合的に反映させた生産・販売計画を立てます。

03

(銅鉱石)原料調達
当社は、南米・チリ共和国に「アタカマ鉱山」を保有しています。この鉱山では銅鉱石を採掘しており、採掘された銅鉱石は日本国内の製錬所で加工され、電気銅などの製品として販売しています。当社は、銅鉱石から作られる「銅精鉱」を調達しており、調達元は「アタカマ鉱山」からだけでなく、ペルーやアメリカ、オーストラリアなど世界各地にある他社の銅鉱山からのものも含まれます。さらに、循環型社会の実現に向けて、当社は鉱山由来の「銅精鉱」だけでなく、使用済みのリサイクル原料である銅スクラップの調達も行っています。こうした活動は、当社の金属営業部金属課が担当しています。

04

(銅鉱石)電気銅販売
当社は、銅精鉱やスクラップなどを原料に製錬所で製造された電気銅を、電線メーカーや伸銅メーカーに販売しています。電気銅は伝導性や加工性に優れており、半導体や電線、モーターなど様々な製品に利用されているほか、今後需要の増大が見込まれる将来有望な商材として注目されています。また、銅価は需要と供給のバランスによって影響を受けやすい特徴があるため、市場の動向を把握し先読みする必要があります。こうした業務もまた、金属営業部金属課が担当しています。
Jobs
「役立てる」で関わる仕事