長期的な計画と、豊富な知識が鍵

鉱石を必要とする取引先へ安定した資源供給を行い、人々の生活と社会を支えている当社。それを支える鉱山の作業において重要なことは、安定的した資源の採掘・供給、効率的な鉱山の運営、そして何より「安全な採掘」です。採掘には、大勢の社員や複数の大型重機、膨大な火薬や燃料など、様々なヒト・モノ・カネが関わります。だからこそ、短期的な計画で採掘するのではなく、確かな安全と見通しに基づいた中長期的な計画が大切になります。また、雨や雪などの自然を相手に仕事をすることも多く、その中で取引先の要望どおりの出荷を実現するためには、長い年月をかけた複数の鉱山での経験や知識が必要です。実際の現場では、これらの豊富な経験を持つ社員がチームとなり様々な問題に対処しています。

最重要事項は
「安全第一」と「技術継承」

鉱山では、広大な自然や巨大な重機を相手に仕事をしています。一部は自動化されているものの、その作業や運転は基本的に人の手によって行われています。その中で、最も重要視していることは「安全」です。何よりも怪我をしない・させないというポリシーのもとで作業を行っています。当社の最も貴重な財産は「人」であり、もし人が怪我をしてしまえば、何も始まりません。そのため、どんなに忙しくても、どんなに悪天候であっても、私たちは「安全」と「保安」を軽視することはありません。また、各作業を安全に行うためには「技術継承」も重要です。国内外の鉱山から得たノウハウや各種重機・機械の安全な使用方法を、上の世代から下の世代へと継承し、鉱山間でも情報共有することで、常に安全な採掘を実現できるように努めています。鉱山の規模や社員数に関わらず、安全な採掘と技術の継承が、中長期的に安定的な採掘をすることにつながると考えているのです。

Point
「掘る」のポイント

01

生産管理
鉱山開発をマネジメントする仕事です。鉱山では、操業時間・社員数・重機台数などによって、1日に採掘できる数量の上限が決まっています。そのため、鉱山の形状、鉱石の品位などに基づき、安全かつ効率的にその日に採掘できる数量を達成することが重要です。その生産管理を担う業務が「番割(ばんわり)」です。各社員の重機の運転能力、重機の特性、さらには社員の個性を把握し、その日に最も適した採掘方法を考えて指示する「番割(ばんわり)」は、いわばスポーツにおける「監督のマネジメント」。ボスではなくリーダーとして、現場作業をけん引します。具体的には、その日に行う作業内容や鉱石の採掘計画、そして採掘方法を検討し、作業前に現場作業員へ伝えます。例えば、鉱山内で誰がどの重機に乗り、どのエリアでどう動かすかを決定し指示します。どの社員にどのように動いてもらえば、最も効率的に鉱山を操業できるのかを考えるのです。

02

重機整備
安定的な鉱石の生産を支えているのは、巨大な重機です。鉱山には、ダンプトラックやホイールローダー、穿孔機など、鉱山でしか見られない様々な種類の重機があります。これら重機の部品は硬い鉱石に耐えうるだけの高い耐久性を持ちますが、無限に使えるわけではありません。特に油圧式の荷台や大きなタイヤはかなりの負荷を受けるため、頻繁に修理が必要になります。ただし、重機の修理費や購入費は非常に高額で、修理期間も長いため、単に壊れてから修理するのではなく、重機の性質や使用状況を考慮して、鉱山操業に支障がないように効率的な修繕計画を立てる必要があります。こうした重機の性質や使用状況に基づいた適切な管理が、鉱山の安定的な操業につながるのです。

03

採掘計画立案
鉱山は日々の採掘によって形状が刻々と変化するため、「昨日通った道が今日は存在しない」といったことが当たり前に起こります。そのため、将来の鉱山の姿を想定した「採掘計画」が重要になります。5年後や10年後、あるいはそれよりもっと先の採掘を見据え、社員数や重機の数、コスト、石灰石の品位、需要動向などを総合的に考慮して計画を練ります。現場では、この採掘計画を目標として、日々の番割や重機の整備、採掘を進めていきます。採鉱職だけでなく、営業や経理、プラントエンジニアなど様々な職種と協力して決定する採掘計画は、鉱山の未来を決定する非常に重要な仕事です。

04

保安管理
鉱山を採掘する上で最も重要なことは「安全」です。計画していた作業を完了し採掘目標の数量を達成しても、怪我や事故が発生しては意味がありません。全ての作業は安全を基盤としており、安全がなければ資源の安定供給もないのです。そのため、保安維持のための様々な取り組みを行っています。毎日の保安目標の共有はもちろん、重機の運転などの各作業時の手順書の作成・周知や丁寧な保安教育、当社および他社の災害事例の共有などがその一例です。また、怪我をしないことはもちろん、怪我をさせないことも同様に重要です。そのため、各作業に潜む危険性や注意点を現場作業員に伝えているほか、本社の保安環境室や外部機関が主催する保安研修への参加などを行い、様々な対策を講じています。
Jobs
「掘る」で関わる仕事