技術情報

微粒子複合化手法による二面性マイクロチューブ粒子の合成技術

マグチューブと微粒子とのコンビネーションで、異方特性の特殊マイクロチューブ粒子が得られます

独自の合成技術により、マグチューブの内表面あるいは外表面に対して選択的に微粒子を複合化させることで、内/外表面で性状の異なる二面性マイクロチューブが合成できます。

酸化チタン複合化(内表面)マグチューブのTEM像

概要

一粒子内において、異なる性状の複数部位を有するものを異方性粒子と呼びます。

微粒子を複合化させたマグチューブは、マイクロチューブ形状において内表面と外表面とで性状が異なる特異な形態の異方性粒子となります。
例えば、疎水性微粒子を内表面に複合化することで、疎水性内表面と親水性外表面をもつ両親媒性のマイクロチューブが得られます。

この両親媒性マイクロチューブは、新しいタイプの粉末乳化剤、可溶化剤、カプセル化剤としての応用が期待されます。
その他、複合化させる微粒子やその複合化箇所(内/外表面)によって、様々なタイプの機能性マイクロチューブの可能性が考えられます。

両親媒性マイクロチューブのイメージ図

特長

マイクロチューブ内/外表面で異なる性状を発現する特異な二面性形態

原理

犠牲テンプレート法によるマグチューブ合成プロセスにおいて、特定の反応ステージで微粒子を添加することで、複合化箇所(内/外表面)をコントロールすることができます。

微粒子複合化のメカニズム

適用分野・用途
化粧品、医薬品、健康食品、画材などの顔料、その他工業用添加剤
関連情報
【関連製品】
マグチューブ(チューブ状塩基性炭酸マグネシウム)
多孔質シェルからなる特異形態のマイクロチューブ粉体です。
用語解説
【マイクロチューブ】
ミクロンサイズのちくわのような形状の粒子
【新媒性】
溶媒に対する固体表面の馴染みのこと。水をはじくのは疎水性または親油性。水がサッと拡がるのは親水性。

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