技術情報

機能性炭酸カルシウムの開発

炭酸カルシウムと他の微粒子を複合化した機能性粉体

炭酸カルシウムの粒子形態制御技術とコンポジット化技術により、炭酸カルシウムと他の物質を複合化して、両方のメリットを併せ持つ機能性粉体の創製が可能です。

特長

  • 複合化の組み合わせは無限に考えられます。
  • 白色度、不透明性、隠蔽性、分散性、吸油性、吸水性、多孔性、接着性など。

構造

紡錘状、柱状などの合成炭酸カルシウムの粒子表面にシリカや酸化チタンを均一に被覆・担持しています。また、カオリンの様な板状粒子は、カオリン粒子表面に紡錘状炭酸カルシウムを複合しています。他に、セピオライトなどの組み合わせも考えられます。

原理

水酸化カルシウムのスラリーに炭酸ガスを導入して炭酸カルシウムを沈殿させる炭酸ガス化合法によって合成します。この沈殿反応の条件を調節することで、粒子形状及び粒子径の異なる炭酸カルシウムを得ることができます。また、この過程で他の物質を添加することにより、炭酸カルシウムとの複合粒子を得られます。

適用例

指紋検出の様子
機能性炭酸カルシウムは、指紋検出用粉体のフィラーとして使用されています。検体に指紋検出用粉体を分散させた液体を塗布することで、指紋を検出することができます。

適用分野・用途
製紙、塗料、樹脂、ゴム、プラスチックの機能性顔料、フィラーなど
関連情報
【関連製品】
指紋検出用粉体

用語解説
【カオリン】
白色鱗片状のアルミニウム含水珪酸塩鉱物。製紙やプラスチック用途に使われています。
【セピオライト】
繊維状のマグネシウム含水珪酸塩鉱物。建材や断熱材用途に使われています。

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