知恵を受け継ぎ、
資源供給の
安定を担う

H.S

入社11年目
工学府 地球資源システム工学専攻修了
本社生産技術部 鉱務課 (採鉱職)

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鉱山の採掘計画策定から技術的指導まで、一挙に担う

生産技術部鉱務課は、日鉄鉱業が国内外に保有している鉱山の採鉱部門を統括している部署です。現在、日鉄鉱業では、主に国内において石灰石鉱山を、海外において銅鉱山を採掘しています。それらの鉱山を効率よく採掘するための技術的な指導を行うとともに、採掘計画の立案に携わっています。また、保有している鉱山に留まらず、国内外の新規鉱山などの開発計画の推進も行っています。さらに、これらの鉱山に関連する計画をもとに、資源事業における中長期的な事業戦略・事業計画を検討していくことも、鉱務課の使命であると考えています。
中でも、私が特に携わっているのは、操業中の鉱山に対する技術的な指導です。具体的には、各地の鉱山に対し、採掘方法や今後の採掘計画に関する支援・指導を行っています。その際には、これまで私自身が経験してきた複数鉱山での業務をベースにしながら、適切な指示を出せるように意識しています。加えて、同業他社の鉱山を見学させてもらい、有用な技術的情報を収集したうえで、当社の各鉱山にフィードバックすることや、各学会や大学との産学連携も私たちの大切な仕事です。総合資源会社として安定的な資源供給ができるように、確実な「報・連・相」を心がけ、周囲のメンバーと協力しながら日々仕事に取り組んでいます。

二箇所での現場経験が、知識を強固なものに

私は、入社以来、尻屋鉱業所(青森県)と大分事業所(大分県)という二つの石灰石鉱山の現場に勤務しました。鉱山での採鉱職としての仕事は、日々の石灰石の採掘・生産業務から、重機の管理、短期・中期・長期の採掘計画の策定、保安管理、環境対策まで、多岐にわたります。こうした鉱山での経験は、各現場の操業体制や設備環境、地域性、周辺環境などの理解につながりました。また、二つの現場を見てきたからこそ、各鉱山の抱える課題が大きく異なることを理解できたと実感しています。そのため、現在所属している本社では、その違いを踏まえたうえで、各事業所への技術的な支援や、情報収集・情報展開を行っています。
一方、鉱山現場と本社を両方経験しているからこそ得られた知見も多いです。例えば、採掘に欠かせない重機を更新したり、その他大きな工事が発生したりすると、多額の費用がかかります。その際に、どんな情報をもとに決定がなされているのかは、両者の立場を理解したからこそ、知ることができたと思います。また、鉱山現場では、本社から業務を依頼されることがあるのですが、本社での仕事を知るまでは、その背景を深くまで理解できていませんでした。だからこそ、依頼する側となった今は、鉱山現場の方々に依頼の理由や背景を伝えることで、互いに誤解が生まれないように意識しています。その他にも、本社では他部署からの依頼や採用関連の仕事に携わる機会もある中、鉱山での経験は非常に役立っていると感じています。

新しい環境を恐れず、何事も楽しめる豊かな心を

安全で安心、かつ安定的に電気・水道・ガスなどの資源を利用できる。私は中学生の頃にこのような環境がいかに恵まれたものであるのかを初めて理解しました。そして、「資源が少ない日本でこの環境が実現できているのは、先人の方々が資源の確保に尽力してくれたおかげだ」と考えた私は、資源開発について学び、将来はその仕事を承継して日本に恩返しをしたいと思い、日鉄鉱業に入社しました。実際に働いてみて、その想いはさらに強くなる一方ですし、社会にも貢献できていると感じるため、やりがいは大きいです。
また、当社の主力商品である石灰石は、日本国内の幅広い地域で採掘でき、日本で唯一自給自足できる天然資源です。当社でも北は北海道から南は大分県まで全国各地に石灰石鉱山を保有しており、入社後は転勤の可能性があります。縁もゆかりもない土地への転勤には誰しも不安がありますし、家族がいればなおさらだと思います。しかし一方で、慣れてくれると次の場所への転勤が嫌になるほど、その地域に愛着も湧いてきます。転勤の苦労はないとは言い切れませんが、それ以上に人生を前向きにしてくれる楽しいイベントだと捉えてもらえたら嬉しいです。加えて、この仕事は鉱山を相手に仕事をしているために「対自然」と思われがちですが、「対人」の要素も大きいです。鉱山は人の手によって日々変化しますし、何よりスケールの大きな仕事であるため、様々な職種の社員とのコミュニケーション力が求められます。そのため、仕事も人生の一部と考え、新しい環境での挑戦や人との関係づくりに興味のある方なら、仕事を楽しめるのではないでしょうか。鉱山に関する専門知識は入社後に学べば問題ありません。ぜひ、学生のうちから様々なことに挑戦し、心豊かな人を目指してもらえたらと思います。