釜石鉱山での地下空洞活用事例

釜石鉱山での地下空洞活用事例

[鉱泉水製造]
釜石鉱山の坑内では、磁鉄鉱の鉱床や石灰岩・花崗岩などの天然のフィルタによって研ぎ澄まされた水が岩盤の裂け目から湧き出しています。連結子会社・釜石鉱山㈱において、これをナチュラルミネラルウォーター「仙人秘水」として生産・販売しております。
[音響試験]
地下音響実験室「グラニット・ホール」は、かつて坑内の事務所兼休息場として利用されていましたが、花崗岩の音楽ホール建設に関する基礎データを得るために既存の空間を拡幅して実験場が作られました。花崗岩で覆われたこの空間は吸音率が低く、残響が長く残るといったデータが得られ、完成後は、コンサートやレコーディングに利用されました。
[水力発電]
地下音響実験室の奥には、鉄鉱石の採掘跡を利用した地下水力発電用のダムがあります。ここから海抜230メートルにある発電装置まで送水管を設置し、320メートルの落差を利用して平均176kWの出力で24時間発電しております。この地下発電所は、平成7年度に運用を開始し、再生可能エネルギー特別措置法に基づき2012年7月より導入された固定価格買い取り制度(FIT)による設備認定を2013年3月に取得、現在はFIT単価により売電を実施しております。
[雲物理研究]
釜石鉱山にある高低差430メートルの立坑内に人工雲を発生させ、雲内の降水粒子を測定することによって雨や雲の生じる現象の解明を行いました。この研究は、大気物理学、気象学、豪雨予測、酸性雨研究等、地球環境問題に大きく貢献しました。
[お酒の貯蔵]
坑内の冷涼で、照明を落とすと真っ暗になる環境特性を利用して、日本酒の坑内貯蔵が行われました。年間約3,000本が3年~5年にわたって貯蔵され、コクのあるまろやかな味わいに仕上がり、高級酒として出荷されました。
[きのこ栽培]
釜石鉱山の坑内は、年間を通じて10℃から13℃とほぼ一定の気温であり、相対湿度も80%から95%と高いことから、この環境特性を生かし、きのこの栽培試験が行われました。
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