FLOW 01/05
PLAN & DEVELOP
計画・開発する

全社一丸となって行う
重要なフェーズ

「探す」フェーズを通じて見つかった有望な鉱脈が、本当に開発可能なのかを見極めるフェーズが「計画・開発する」です。「計画・開発する」の目的は、開発工事をしたうえで、鉱石を安全に採掘・販売でき、会社が利益を上げることができるかどうかを確認することです。これらの仕事は複数の部署で分担します。例えば、「資源開発部」はより詳細な地質状況の把握を、「生産技術部鉱務課」は鉱山の採掘方法を、「生産技術部施設課」は鉱石の加工方法を、「営業部門」は販売先の検討を、「経理部」はコスト計算や資金調達を、「総務部」は法的な権益確保を、「人事部」は人材の管理をといった具合に、様々な部署のメンバーが協力して取り組む必要があります。中には、現地に駐在して日本の本社と連絡を取り合い、現地で開発工事のマネジメントを行う社員もいます。

多角的な側面から、開発を判断する

当社は、利益や技術の継承、人材の育成、そして取引先お客様との良好な関係性など、様々なメリットを検討した上で開発可否を判断しています。また、鉱山業は地域に密着した事業であるため、「計画・開発する」段階から地域住民や地元の行政機関と友好的な関係を築くことも重要視しています。こうした様々な取り組みを通じ、当社は長年にわたって国内外の様々な場所で異なる鉱種・規模・品位の鉱山を運営してきました。これにより、独自の鉱山技術を蓄積しています。新しい鉱山では、蓄積した鉱山技術を活用したより効率的な開発方法を検討しているほか、若い世代への技術継承も重要な使命と考えています。

Point
「計画・開発する」のポイント

01

FS(フィージビリティスタディ)
地下に対象鉱物があると判断された場合、「フィージビリティスタディ」と呼ばれる「実際に鉱山として開発できるかどうかの調査」が始まります。開発工事にはどれくらいの費用がかかるのか、採掘可能かどうか、鉱物を販売する取引先があるか、鉱物を外部に運搬することが可能かなど、様々な条件を総合的に判断します。その上で、最終的に利益を上げることが可能であれば、実際に開発工事に取りかかることになります。

02

開発設計
「フィージビリティスタディ」を通じて開発することが決定した後、今度は具体的な鉱山設計について考えます。開発工事の期間や進め方、重機やプラント設備の設置場所、鉱山に電力を供給する方法など、検討する事項はたくさんあります。そのうえで、なるべく短い期間で効率的に開発工事を進める方法や開発費用を抑える方法を模索します。また、部品代の高騰や鉱物価格の下落といった外部環境の変化によっては計画どおりに開発工事を進められなくなる場合もあるため、状況に応じた柔軟な設計が欠かせません。

03

許認可手続き
開発設計をする際には、様々な許認可手続きを進めなければなりません。例えば「環境影響評価」はその一つ。鉱山は、鉱物の種類や規模に関わらず環境への影響が懸念されます。そのため「環境影響評価」を通じて周辺の生態系や居住環境への影響を最小限に抑えるような開発設計を提案し、開発の許可を得る必要があります。また、実際に鉱山を採掘するには「採掘権」を取得する必要があるほか、実際の採掘方法を示した「施業案」を作成し国の認可を得る必要があります。

04

着工
最終的に開発工事が許可・決定されれば、いよいよ実行段階に移行します。開発工事には様々な作業が含まれており、鉱山の規模によっては10年ほどかかる場合もあります。
例えば、地中深くの鉱物を採掘する過程で邪魔になる地表近くの木や土を取り除く「剥土」という作業があります。また、鉱石をプラント設備に投入するための「立坑(たてこう)」を掘削する作業では、強固な岩盤に深さ約100メートルの穴を掘り、鉱山とプラント設備をつなげます。加えて、鉱山に欠かせない「プラント設備設置」では、鉱石を破砕・運搬するクラッシャーやベルトコンベアなどの様々な設備を設置し、採掘から出荷までを安全かつ安定的に行えるようにしています。
鉱山の開発では、数十年先を見越した開発工事を行い、鉱山が長期間安定的に稼働できるようにするのです。
Jobs
「計画・開発する」で関わる仕事