同時多産物乾式微粉分級機

分級原理


 エルボージェット分級機は、気流中の粒子の運動が各粒子のもつ慣性力と気流から受ける流体抵抗によって支配され、各々の粒子の飛行軌跡がその粒径により異なることを利用して分級します。
 エジェクター部で加速された原料粒子はフィードエアとともに原料供給ノズルより噴出され、その噴流は「コアンダ効果」によりコアンダブロックに沿って流れようとします。この時原料中の各粒子は、粒子径(質量)によって各々異なる慣性力をもって分級機内に噴出されますが、微細な粒子は慣性力が小さい為、流体抵抗によって失速し噴流とともに流され、コアンダブロック近傍を飛行します。一方、より粗い粒子は慣性力が大きい為、より遠くへ飛行しようとします。
 気流排出側には任意の位置に設定できる分級エッジを設け、各々目的粒度別のいくつかの分級産物を同時に得ることができます。
コアンダ効果とは

 「噴流はその一方の側だけに壁面を置くと、その壁面に沿って流れる」という噴流の性質のことで、噴流の出口、下流の壁面が曲面をなしている場合でも、壁面噴流はかなりの範囲にわたって壁面に沿って流れます。この効果により、原料供給ノズルから噴出された原料粉を含むフィードエアはコアンダブロックに沿って流れます。